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ざっくばらん手記「ばんびじゃーなる」

割れないしゃぼん玉も、落ちない紙飛行機もないね

義母の兄が亡くなった。今夜、主人が福岡へ向かう。

我々の結婚式で、乾杯の挨拶を引き受けてくださった方だった。
福岡にお住まいのため、昨年の結婚式当日に初めてお目にかかり、その後年始のご挨拶で会ったのが二度目だった。
口数は多い方ではなく、お年のせいもありモゴモゴと喋る。
そんな彼にぴったりの、元気いっぱいでおしゃべりの奥さんがいるのも印象的だった。
その奥さんが喪主となる。
私に「素敵なお名前よね、かわいいね。結婚式の招待状とってあるよ!」と話してくれた人だ。

私は記憶の限りでは一度しかお葬式を経験したことがない。
中学校か高校に上がってから、小学校6年生の時の担任の先生が亡くなった時だけ。
主人から電話で訃報を受けた時、何してあげたらいいんだっけ?とちょっと焦った。
あ、そうか。喪服と、おかね、お香典か、薄墨のペンは家にある、靴下もベルトも黒ね、それで、えーと、飛行機、飛行機取らないと。

命の終わりと始まりに、なんとなく不思議なものを感じた。
私の父方の祖母は、妹の誕生日の前日に亡くなった。
聞いてみれば、母の父(私の母方の祖父ということ)は、母の妹(叔母)の誕生日に亡くなったらしい。
今回のことは、今日がお通夜、明日がお葬式だそうだが、明日は主人の誕生日だ。
ただ日付が重なった、もしくは近いだけだが、なんとなく。

気乗りしないなぁ。
死化粧された顔見たらいろいろ思い出すんかなぁ。
昨夜主人は言った。
どういう言葉を掛けるのが正解なのかわからなくて、「きっとみんなそうだよ」としか言えなかった。

飛行機で向かうことには変わりない。
安全に、帰ってきてね。
行ってらっしゃい。