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ざっくばらん手記「ばんびじゃーなる」

わたしの中のふたつの心臓

臨月に入った。
いわゆる妊娠10カ月目、というやつである。
臨月と言うとすごく大きな区切りではあるけれど、第一週目はまだ正産期(予定日前の出産であっても早産と言われなくなる時期)前。
この微妙な一週間のギャップはなんなんだ、と思いながら過ごしている。

わたしの場合は、ずーっとつわりと隣同士の妊娠期であった。
妊娠がわかった頃から毎食後に気持ち悪くなり、働いている時期は昼食は抜いて、どうしても空腹に耐えられない時にヨーグルトを口にする程度だった。
豆腐であろうと食べれば気持ち悪くなるので、外食が気分転換である主人に「だから食べられないって言ってるじゃん、いちいち今気持ち悪いですって言わないとわかんないかな」とひどい八つ当たりも(何度も)した。
友人に誘ってもらったランチの後も家に着くなり冷や汗かくほど気持ち悪くなって身動きが取れず、せっかく楽しかったのに、と一人泣いたりもした。
あとは、一日中キッチンシンクや洗面台、お風呂場でもにぺっぺっとつばを吐きまくっていた。
いわゆる唾液過多になる唾液つわりというやつで、これが地味なんだけど結構つらい。

今日も変わらず続く主なその2つの症状に加えて、経験したマイナートラブルは挙げればきりがないけれど、予定されている検診以外の受診が一度で済んだのは幸いだったとしか言いようがない。
生理でお股から出血なんて慣れっこだろうに、あの日鮮血を見て感じた震えは忘れらない。
なんと書いたらいいかわからないけれど、語弊を恐れずに書けば、世界中の妊婦さんの幸せを願わずにはいられない気持ちだ。

この妊娠にもいずれ終わりがやってきて、息を吸ったら吐くように、切れ間なく新しいことが次々にやってくるんだろう。
まずは、お腹の子がお外に出てきたら、息を吸って吐いて、そしてそれを忘れずにし続けていってくれることを願う。
へその緒が首にくるんと巻いているらしいんだけど、マフラーの代わり?お腹の中にいても寒いの?
お外はそこより寒いけど、あったかくしてあげるから大丈夫だよ。

主人がTodoに挙げてくれていた「妊娠後期に入る前に二人で旅行」なんて、実現のじの字すらかすらずだったけど(こちら参照:こたえは20年後に出そうよ - Bambijounal.jp)、それは老後のお楽しみにとっておこうかね。

実はいまだに、自分の中に今心臓がふたつあって、それが違うリズムで脈を打っていることが信じられない。
主人のエッセンスをも受けて育って、それでもうすぐ切り離されていくのね。
本当を言うとね、やっと会いたいなと思い始めたの。
不安だけが先を行く7カ月だったから。
この頃は、初めて穏やかにぼんやりと会いたいなぁと考える。
何か足りず産まれてきたら補うために会いたいし、何か多く産まれてきたら分け合うために会いたいよ。

寒くないよ。
もう要らないと言われる日まで抱きしめるからね。