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ざっくばらん手記「ばんびじゃーなる」

夏が耳もとでうるさい

式場に残していた備品を取りに行った帰り道のタクシーの中でのこと。

結婚のポストを見たようで、わたしが初めて付き合った人から「おめでとう!」と連絡がきた。

向こうは数年前に、わたしの次に付き合った彼女と結婚し、まだ一歳にならない(だったと思う)子供がいるが、変わらず友達としての関係が続いている。

彼は相変わらずマメで、毎年誕生日にはおめでとうのメッセージも送ってくれる。

 

そのことを、「今日ね、こんなことあったんだよー」と主人に夜話す。

不思議な感じ。

「やっぱり××夫婦と同じこと言われたよー、今のうちに思いつく限りのデートしておけって」

「あら。やっぱりどこも言うことが同じなんやねぇ」

 

わたしは、割と相手の過去の恋愛話を聞きたがる方がと思う。

し、自分の過去についても聞かれればいくらでも話す方だと思う。

主人は話したがらないし、あまり聞いてもこない。

これって男女差なのかなぁ。

恋愛経験と呼べるほど経験があるわけじゃないからよく知らないけど。

 

あんまり言いたくないんだろうなぁと思いつつ、気になるから聞く。

主人の元カノの名前も知ってる。マミちゃん。

そして時々その名前も会話に出す。

「ねえねえねえ、マミちゃんとこのワンピースのわたし、どっちがかわいーい?」

もちろん後者だと言わせるためだけに用いてるだけなんだけど。

自分のこんな性格ってどうにかならないものなのかを我ながら思うけど、思っているだけで何にもならない。

 

なんの話だっけ。

あ、そうそう。わたしの初彼。

彼とは、わたしが未熟過ぎて別れた。

彼が寝落ちてからメイクを落とし、目を覚ます前にメイクを終えておく、というようなことをやっていたから。

自分のことをよく見せようよく見せようとし過ぎていた。

それ故に、今思えば人生で一番痩せていた時なのに、彼の前では一枚も脱ぐことができず、なんなら体の関係すら持たずに終わった。

彼は優しかった。

わたしの抵抗がなくなるまで待ってくれていたと後から聞いた。

友達に相談しては、当時かなり馬鹿にされていたようだったけど。

そんな人ってなかなかたぶんいない。

 

彼のお子さんがすくすくと育って、彼も奥さまも年々幸せになっていくことを願う。

別れてからも、「今日夢に出てきた」と連絡をよこしてくるような素直な彼。

その連絡には言葉以外の他意はなくて、こちらも他意なく素直にいつか主人のことだって紹介したい。

 

なにを言いたくてこれ打ち始めたんだっけ。

わすれた。